最近何かと話題になっている無線通信システム「5G」
今まで1G 2G 3G 4G…と約10年ごとに変化してきましたが、そもそも「5G」とは何か
一体何が変わるのか、具体的には分かりませんよね。
今回は何かと話題になっている「5G」についてお話していきたいと思います。
目次
5Gの話に入る前に
5Gの話に入る前に今までの無線通信システムを振り返ってみましょう。
初めて知る事もあると思いますので、興味がある方は読んでみて下さい。
無線通信システムの歴史
ここではまず、今までの1G~4Gまでの無線通信システムをおさらいをしたいと思います。
まだ1G~4Gまで細かく知らない方もいると思うので、参考になれれば幸いです。
「1G」時代 1980年~
「1G」は日本、米国、欧州の地域別により開発研究’され、1980年から90年にかけてサービス提供された、アナログ無線技術のモバイルネットワークで最初の無線通信システムです。
この時代は「アナログ携帯電話」が商品化され、外でも電話ができる時代になり、世間に衝撃が走りました。
現在の携帯電話の基礎でもあり、日本ではNTTの大容量方式と呼ばれているHICAPと米国の
Motorola社のTACSがメインでした。
ですが、どんどん技術が進歩した事もあり、デジタル化が進み90年代にはデジタルを用いた
時代に移ります。
引用:NTTの”辞書型”の重量はそれまで1kg近くあり、89年に満を持してモデルチェンジ。
容積約300ccという小型端末を発表したのですが、マイクロタックはその約約3分の2サイズを実現していました。TIME&SPACE
「2G」時代 1990年~
90年代はデジタル化が進んだ時代になり、デジタル無線による携帯電話システム「2G」に
移行し、これによりデータ通信サービスの提供が容易になりました。
デジタル通信ができるようになると、電話だけではなくメールを使った携帯のデータ通信の
利用が本格的になりました。
1999年にNTTドコモがiモードのサービスを開始し、情報提供やインターネットメールが使用
できるようになり、一気にユーザーから携帯電話のニーズが上がりました。
また、「2G」にはCDMA方式と呼ばれている複数の通信を同時に実行できる方式があるの
ですが「3G」に近い性能を持ち、通称「2.5G」と呼ばれています。
たった約10年でメールができるような時代になるなんて…さらに「2G」の世代に「3G」に近い性能を出せたのは、自分も知りませんでした。
「3G」時代 2000年~
2000年代に入ると、遂に「3G」の時代に突入します。
第三移動通信システムという従来より、高速なデータ伝送ができるようになりました。
これにより、高速な通信が可能になり、本格的に1台の携帯電話を外に持ち歩いて電話
メールができるようになりました。
また、それだけではなくテレビ、動画、音声等のコンテンツが携帯で利用できるようになり
auでは「iモード」、ドコモでは「FOMA」と各それぞれ携帯キャリアがサービスを開始した
のは、「3G」からです。
その後、「3G」は改良され、更に高速化・低コスト化され「3.5G」が誕生しました。
「4G LTE」2012年~
「3G」から更なる高速化を目指したのが、「4G LTE」
「LTE」はLong Team Evolution (長期的進化)の略で、3Gと4Gの間の規格で、「3.5G」を
さらに改良させ「3.9G」を開発し、「3.9G」=「LTE」と最初は呼ばれていました。
元々3世代から4世代にスムーズに渡らすために、「LTE」が開発されましたが、時が経って
ITU(国際電気通信連合)が「3.9Gを4Gと呼んでも良い」と公表し、「4G LTE」と呼ばれる
ようになりました。
この時から私たちに欠かせないものになったスマホが普及しました。
では「5G」とは一体何か?
「5G」(5th Generation)とは第5世代移動通信システムを意味しており、どう変わるのか記載すると
・高速大容量(eMBB;enhanced Mobile Broadband)
・高信頼・低遅延通信(URLLC;Ultra-Reliable and Low Latency Communications)
・多数同時接続(mMTC;massive Machine Type Communication)
という内容になっています。でもだからなんだ?ってなりますよね
なのでもう少し深堀したいと思います。
2010年代に入り、「4G」の時代に突入し、スマホの利用者が増加しました。
通信速度が高速化したおかげで、インターネットの利用がスムーズになり、モバイルゲームや動画等のコンテンツも楽しめるようになりました。
「4G」はスマートフォンのためのモバイルネットワーク技術と言われています。
次は「5G」の時代です。
「5G」は社会を支えるモバイルネットワーク技術と言われています。lot業界普及を迎え、
私たちが普段何気無く暮らしてる生活を豊かにしてくれる通信システムです。
それを可能にしてくれるのが、「高速大容量」「高信頼・低遅延通信」「多数同時接続」
です。
5Gの特徴①:高速大容量
「高速大容量」は特徴としては、最大20Gbpsの通信速度を実現でき、超高速で大容量な通信
です。
つまり、「4G」より圧倒的に通信速度が速いです。
「4G」は1Gbpsが最大で、5Gと比べても20倍通信速度が違います。
そのため、データ量が多い4K、8Kの超高画質にも通信が追いつく事ができ、またlotと呼ばれている膨大なデータ通信にも追いつくことができます。
もしlotが生活に普及した場合…
家電の遠隔操作、スマート工業、宅配ドローン、自動運転、遠隔医療等が実現可能です。
5Gの特徴②:多数同時接続
多数同時接続とは、世界中にある携帯電話、lotも含め接続できるキャパの事を言います。
例えば、世界では約90億台程の携帯電話が使用されていると言われています。「4G」の特性上、150億台程の携帯電話の同時接続が可能ですが、この先もっと携帯電話の使用者も増加し、更にlotも含めると、キャパオーバーします。
「5G」に移行すれば、「4G」より超数倍の1500兆台ものキャパを確保する事ができます。
なので、移行が成功すれば、同時接続のキャパの心配はいらない事になるのです。
5Gの特徴③:超低遅延
皆さんスマホで生配信を見たことありますか?例えば、ニコニコ生放送、youtubeの生配信
スポーツ中継等色々な生配信がありますよね
「4G」を使用して、生配信を視聴しているとたまにカクついたり、生配信なのに数秒遅れた
映像が流れたりなど
あれは、通信が追いつかず遅延してしまう現象です。
「5G」になるとその問題は解消されます。「5G」は遅延が1ミリ秒以下とかなり少ない
「低遅延」になるのも特徴です。
遅延するのが1ミリ秒以下になると、生配信のカクつきもなくなりますし、リアルタイムに映像が視聴できます。
また、ビデオ通話も遅延が無くなり、より快適にビデオ通話をする事ができます。
余談:5Gになると海外ではSMSとMMSが無くなる??
海外では「5G」に完全に移行したら、SMSとMMSを無くすと言われています。
SMSは文字制限もあり、利便性が無いと判断したのでしょうか
その代わり新たなメッセージ機能「5Gメッセージ」というものを開発したそうです。
「5Gメッセージ」とは文字制限が無く、画像、オーディオ、ビデオ、連絡先等を送る事ができ
複数のメディア形式に対応していて、SMSの上位版ですね。
「5G」は危険が潜んでる!?
つい最近話題になったのが「5Gには発がん性がある」「5Gの影響で鳥が大量死した」など
言われています。
結論から言うとデマですね。
「5G」は「2G」時代よりも放射能物質がかなり低くなり、実際にフェイクニュースを流した
人物もいるみたいです。
「5G」がもたらす経済効果とは
「5G」が普及すると、通信各社が5Gを巡って、様々な業種と連携して、効率よく業務ができるようなスマートワークを実現させようと
します。
先ほど言った「4G」ではスマホ主体でしたが、「5G」では社会主体になりますよね。
そうなると、様々な業種も参入してくると考えられるので「4G」とは桁違いの利益を生み出します。○○兆円越えはざらでしょう。
イギリスのIHSマークイット調査では、2035年には1380兆円の経済効果を生むと言われて
います。
もうすぐそこまで「5G」は来てます!!
時代の流れというのは早いです。当たり前の暮らしをしていると、いつの間にか時代の変革に立ち会います。
「3G」から「4G」になった衝撃を今でも忘れません。当時ガラケーでも満足してた自分は、
世の中にスマートフォンという機器が登場し、通信速度の速さ、充実しているコンテンツ
ボタンをポチポチしていたガラケーから画面をタッチするという衝撃
全てが衝撃の連続でした。
では「4G」から「5G」になったらスマートフォンのままでしょうか?
自分は「5G」になってもスマートフォンのままだとは思いません。「3G」から「4G」に変わってスマートフォンが登場したのと同じで、「5G」でもその利便性が活かせる機器が登場するのではないかと思います。
「5G」はもうすぐそこまで来ています
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